2017年6月アーカイブ

2017年6月19日

[ review ] 「イスラームに暮らす ~ 異国のライフスタイルを学ぶ」 第2回

イスラームに暮らす ~ 異国のライフスタイルを学ぶ


先週のこと。
「イスラームに暮らす ~ 異国のライフスタイルを学ぶ」 第2回目のレビューです。

前回はハラルフードを味わいながら「食」と通してイスラームを知りましたが、今回は「カリグラフィ、モザイク、アーキテクト」と題して芸術文化の面から掘り下げてみました。イスラーム世界の「美」の在り方から何が見えてくるでしょうか。もちろんこれらに影響を与えているのも、クルアーン(コーラン)の教えです。カリグラフィが発展したのは、神の言葉であるクルアーンをより美しく記すためということ。規則性に沿った文字はそれ自体が美しいものですが、クルアーンの文字をより美しく見せているとしたら、その言葉の意味そのものの美が体現されているからとも言えるのでしょう。美しくあるべきということが、ムスリムの理解であるように感じます。その結果さらにカリグラフィは美しくなるというサイクルが見えてきます。

今回の学びで一番驚かされたものがモザイクです。あの複雑な柄はどのように出来上がるのかというと実はとてもシンプル。定規とコンパスだけで無限にパターンが出来てしまうのです。もっとも数学的な頭を持ち合わせていない私には、全く不可能な芸当であることも理解できました。笑)線と円で生み出すパターンと規則。その美しさに見とれます。そこには数式の「美」が見え隠れしていて、神にも通じている印象。数学者がときに「宇宙の調和」を数式に見いだすことを想起させます。この全能感ときたら、、(まったくのコンプレックス!笑)。偶像を持たないイスラームにとってモザイクとは神に通じる全能感の表れとも言えそうです。

そのモザイクが一面に施されたモスクの内部空間。まさにコスモス(kosmos)的なその空間でムスリムは礼拝を行います。イスラーム建築といえばこのモスクを思い出しますが、実はモスクは建築様式と呼ぶには躊躇するほどに、多様な外観のモスクが全世界に存在していました。確かに傾向というものはありますが、思った以上に自由な印象で、厳格なイスラームというイメージからは程遠い感じです。国が変わればモスクも変わる。意外だけどとてもフレキシブルな思考なのが理解できます。ただし内部空間は厳格に礼拝を行うための空間なので、差異はあれどどの国も基本は同じ。様式的な特徴としては、縦だけでなく横方向にも広がる空間性。モザイクタイルによる装飾性。そのパターンが繰り返されることによる無限性などが見て取れます。

長い年月をかけて形作られる芸術文化。イスラームの芸術は前提として信仰の枠組みの中にあります。それ故の想像力であり、表現力(人は何かを生み出さずにはいられないという当然の事実!)。そしてまた受け手も知性、感性、想像力によってそれらを感じるでしょう。「美」として現実に表れながらも、抽象度の高さによって、同時に神の存在を感じられる。それはある意味、森羅万象、八百万(やおよろず)のかみさんにも似て、日本人である私にも親和性を感じます。もっともどちらもその存在を感じるためには「慈しむ」ことが前提でありますが。

今回は講師のミワさんとゲスト講師として市内で設計事務所を経営している一級建築士の前田氏にアーキテクトのパートを担当して頂きました。おつかれさまでした。そして参加頂いた皆さま。誠にありがとうございました!

次回は最終回3回目。テーマは「国際結婚のリアル」。これはどんな話になるのかまったく検討が付きません。^ ^;)
国際結婚ゆえの素晴らしさ、苦労、ハプニング。。もっとも国際でなくても結婚の素晴らしさ、苦労をミカさんは人生の先輩として身を持って(リアル!)語ってくれると思います。どうぞ初めての方も気軽にご参加ください。お待ちしております!


七間町"市民"大学(構想)プレ講義
open class - 教養としての宗教

「イスラームに暮らす ~ 異国のライフスタイルを学ぶ」
第3回「国際結婚のリアル」
2017年7月26日(水)19:00 - 20:30
参加費:1,500円(税込、1drink付)
定員:30名(予約不要)
会場:スノドカフェ七間町


関連サイト
The complex geometry of Islamic design - Eric Broug
Top 10 Most Beautiful Mosques 2016

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