11/19(土) 静岡から考える ーー アート、パフォーマンス、コレオグラフィ第2回

静岡から考える ーー アート、パフォーマンス、コレオグラフィ

七間町ダイアログ Vol.5
3回連続ワークショップ (星野ゼミ)第2回
「静岡から考える ーー アート、パフォーマンス、コレオグラフィ」
 第2回:自己のコレオグラフィ
講師:星野太(美学/表象文化論)
日時:第2回 11月19日(土)19時〜
場所:スノドカフェ七間町
   静岡県静岡市葵区七間町7−8
参加費:3,000円(税込、1ドリンク付)
    *1回のみの参加も可能です。

<ご予約・お問い合せ>
スノドカフェ七間町
電話:054-260-6173(受付時間 11:00~21:00)
メール:お問い合せフォーム


【 ワークショップ内容 】
「静岡から考える ーー アート、パフォーマンス、コレオグラフィ」
第2回:自己のコレオグラフィ 11月19日(土) 時間未定
     ・前回の復習と「コレオグラフィ」についての対話
     ・コレオグラフィについて、星野からいくつかスライドを用いた事例紹介
     ・ディスカッション、次回までの課題についての説明など


[ はじめに ]

美術と演劇、身体と社会の交差をパフォーマンスという視点で考えていく3回連続ワークショップを開催しています。(第1回目は終了)

静岡はパフォーミングアーツに関していえば、ユニークな土地柄です。大道芸フェスティバルが市民主体で25年前に始まり、今や開催期間4日間で150万人を動員するに至りました。また静岡県は全国で他にないレジデンシャルカンパニー(専用劇場付き劇団)「SPAC-静岡県舞台芸術センター」を所有します。この公共劇団は創設から19年が経ち、アヴィニョン演劇祭の公式プログラムへの参加など国内外で高い評価を受けています。他方には市民劇団も多く、定期公演を繰り返すなど堅実な活動を続けています。近年のダンスブームは静岡でも見受けられ、コミュニティーダンスの分野では、市民ダンサーがプロダンサーに振り付けを依頼するなど、本格的な舞台にチャレンジしている例もあります。

公共と民間、路上と劇場。こうした対立はありますが、静岡ではそれらが少しずつ融合しているように見えます。今、静岡でパフォーミングアーツを通して、現代社会や地域のつながり、あるいは私たちの身体を考えてみるのは、一定の意義、実りがあるのではないでしょうか。こうした動機から、今回の連続ワークショップを開催してみることにしました。講師は注目の若手美学研究者星野太さん。WSは講義とディスカッションで構成します。より対話に重点を置いて進めていきます。

アートと社会のありさまを、今、静岡から考えてみませんか。
みなさまの参加をお待ちしています。

オルタナティブスペース・スノドカフェ代表 柚木康裕

【 講師プロフィール 】
星野 太(ほしの・ふとし)
1983年生まれ。博士(学術)。美学/表象文化論。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。現在、金沢美術工芸大学講師。編著にThe Sublime and the Uncanny(UTCP, 2016)、共著に『キュレーションの現在』(フィルムアート社、2015年)、『コンテンポラリー・アート・セオリー』(イオスアートブックス、2013年)、共訳書にカンタン・メイヤスー『有限性の後で』(人文書院、2016年)など。

[ WS開催について講師よりひとこと ]

星野と申します。このたび、オルタナティブスペース・スノドカフェの柚木さんにお声がけをいただき、静岡で全3回のWSを行なうことになりました。

このWSは、近年わたしが関心を寄せている「アート」と「パフォーマンス」の交差という問題意識から出発しています。遡れば「美術」と「演劇」という自律的なジャンルに分かたれていた両者が、ここ20年ほど、複数の理由から奇妙な交差を見せています。第1回目のWSでは、この両者を結びつける「身体」という存在のあり方について、あらためて考えてみたいと思います。

それを受けて、第2回目、第3回目のWSでは「コレオグラフィ(振付)」の可能性について、参加者の皆さんとともに、より深く考えてみたいと思います。この言葉は、バレエやモダンダンスにおける「型」を第一に連想させるものですが、ここではそれをもう少し大きく捉えてみたい。そもそも、私たちの肉体や共同体(いずれもbodyです)を考えてみたとき、それらは多かれ少なかれ何ものかに「振り付けられて」いるのではないでしょうか。

以上のような、いささか抽象的な思考実験を、すでにパフォーミングアーツの土壌がある静岡の皆さんと行っていくのがこのWSの目的です。ご参加をお待ちしています。

[ 第1回レビュー(9/10開催) ]
星野さんが(公財)セゾン文化財団に寄せた論考「拡張された場におけるパフォーマンス」(注1)に沿いながら進めていく。「対話」、「参加」、「協働」、「コミュニティ」といった今日的なアートの潮流は芸術作品を成り立たせる形式的な側面よりも社会的なインパクトに重きが置かれていると指摘。こうした「ソーシャル・エンゲイジド・アート/社会関与型の芸術(SEA)」は、今に始まったわけでなく、その起源を「ハプニング」と呼ばれる50年代からアメリカで始まった芸術実践に見る。「作品(work)」と「作業(work)」の対比。その作業そのものを芸術として提示したラディカルな試みが「ハプニング」であり、その特徴は特定の社会集団に直接的な介入を試みることである。それゆえにSEAの先駆的な例として考えられるということだ。星野さんはSEAはハプニングとの歴史的繋がりから「拡張された場におけるパフォーマンス」と述べる。

昨今の日本の演劇界を俯瞰すると劇場の外で行われる演劇やツアーパフォーマンスと呼ばれる演劇形式の上演が多いと指摘。例えば劇団PortB『東京避難マニュアル』(2010)『横浜コミューン』(2014)、飴屋法水『わたしのすがた』(2010)、dreamthinkspeak『absent』(2015)、カオスラウンジ『怒りの日』(2015)などがある。美術と演劇の双方からアプローチが見られるが、それぞれに違うパースペクティブを持っているとのこと。美術がこのようなアプローチに向かうのは脱物質化、関係性の美学、アートプロジェクトの所産などが推測される。演劇側はまた違った興味からこのような展開に至っている。双方が接近しているの事実から何を導き、どのような展開が予測できるだろうか。

そうした状況のなか「コレオグラフィ」に注目していこうというのが、星野さんのワークショップの核心となる。作品の振り付けという狭義の「コレオグラフィ」だけでなく、私たちの社会的な(無意識の)振舞いも含める。「パフォーマンス」における振付もしかり。コレオグラフィとは何かを2回目のワークショップで深く対話していこうというところで終了した。

(注1) 拡張された場におけるパフォーマンス PDF
http://www.saison.or.jp/viewpoint/pdf/15-10/viewpoint_vol.72_hoshino.pdf

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